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| May 5 2008 update | |
| Discography | |
| 松居 和 1954年、東京生まれ。慶応大学哲学科からカリフォルニア州立大学(UCLA)民族芸術科に編入、卒業。尺八奏者としてジョージ・ルーカス制作の「ウィロー」、スピルバーグ監督の「太陽の帝国」をはじめ多数のアメリカ映画に参加。 1988年、アメリカにおける学校教育の危機、家庭崩壊の現状を報告したビデオ「今、アメリカで」を制作。1990年より98年まで、東洋英和女学院短期大学保育科講師。「先進国社会における家庭崩壊」「保育者の役割」に関する講演を保育・教育関係者、父母対象に行い、欧米の後を追う日本の状況に警鐘を鳴らしている。 NHK「すくすくあかちゃん」、静岡テレビ制作「テレビ寺子屋」TBS「報道特集」などに出演。2001年、文芸春秋三月号に「アメリカの学校教育を見習うな」を執筆。日本小児科学会第百回記念大会、日本小児保健医学会、乳幼児教育学会、厚生労働者児童家庭局、自民党少子化対策委員会、東京都青少年健全育成会、各県保育士会、私幼連PTA連合会など、毎年多数の講演をしている。 2002年に朝日新聞「私の視点」中日新聞「人生のページ」に執筆。2003年、小冊子「子育てと幸せの関係」(埼玉私幼連発行)が埼玉県の幼稚園を通して11万世帯に配られる。2004年版文芸春秋社「日本の論点」に「子育ての社会化は破壊の論理」を執筆。 2006年、埼玉県教育委員会委員に就任。 2008年、制作、監督したインドの不可触民の問題を扱ったドキュメンタリー「シスター・チャンドラとシャクティの踊り手たち」が第41回ワールドフェスト・ヒューストン国際映画祭、長編ドキュメンタリー部門で金賞を受賞。イングランド国際映画祭の招待作品になる。 著書に「家庭崩壊・学級崩壊・学校崩壊」「子育てのゆくえ」「21世紀の子育て」「親心の喪失」(エイデル研究所)など。 DVD作品に「シスター・チャンドラとシャクティの踊り手たち」(ロードプロモーション) 講演内容紹介 (保育者用) なぜ人間は宇宙から幼児期を与えれられたか。自らの幼児体験、そして幼児を育てる体験から私たちは幸せになる方法を学ぶ。 幼児という絶対的弱者とつきあうことによって、人間はその善性を引き出され、優しさを身につけます。親心を中心に据えた弱者を育む「本来の人間性」は、幼児たちの存在がつくり出すものです。競争に基づかない、自由を犠牲にする幸福感を子育てから学び、親たちが親らしくなっていく、このプロセスを親たちから取り上げてはなりません。 進歩の名の元に家庭が崩壊しはじめている時代に、私達は、すべての人間が、「幼児によって引き出されるべき善性、優しさ、親心」を持っている、ことを疑ってはならないと思います。宇宙は自信をもって我々人間に0歳児を与えている。幼児と接する機会さえ与えてやれば、親たちは親らしくなれる、人間は人間らしくなれる。そして、人間らしくなるプロセスにこそ、幸せがあるのです。それを信じて、保育者が「親心を育てる」決断を今、しなければなりません。幼児の集団を預かっている自分達が人間社会に「人間性」を生み出す鍵を握っているのだということを自覚しなければなりません。 親の子育て観を変えることは社会全体の幸福論を書き直すことに他なりません。 預かり保育や延長保育など、福祉や保育がサービスの名のもとに親のニーズに応え始め、親たちが束縛や犠牲を嫌い、「個性豊かに」自分勝手に生き始めた時、人間は「家庭」という長い間親しんできた幸福感の基盤を失います。 社会全体の幸せを考え、どうやって「子育て」を親たちに返してゆくか。またはもう一歩進んで、どうやって「親育て」をしてゆくか。それがいま幼稚園保育園に与えられた課題です。 親心が育たないと、親たちに幼稚園保育園に対する感謝の気持ちが生まれない。親に感謝の気持ちが欠けると、保育の質が下がってきます。保育の質は、保育者の心の質です。保育の質を保つためにも、親心を耕すことが大切です。子育て支援と言いますが、実際は子育て代行です。代行するなら、代行する保育者と親たちの心が一つになっていなければいけない。子どもたちは安心して幼児期を過ごすことができなくなります。イジメや学級崩壊も、その根底には、0歳から5歳までの子どもたちが、安心して幼児期を過ごせなくなって来ていることがあるのです。 4歳までは親が自分で育ててほしい。いや、すでにそれは危険だ。子供が0歳の時から保育者が親を鍛えなければ駄目だ。様々な論議が保育の現場でなされています。どちらの方法をとるにしても、問題は親。 親が子供を育てる力が弱まった時、社会から忍耐力が薄れ、家庭崩壊は幼児虐待や犯罪という形で社会に還ってきます。家庭という社会の土台が崩壊し始めると、一時的に福祉や教育、更正施設を充実する方向へ社会は動きますが、システムの改革はやがてそれに対応しきれなくなります。その最もいい例が崩壊寸前のアメリカの教育システムです。そう考える時、「生まれてくる子供の3人に1人が未婚の母親から生まれてくる」という欧米の数字が、人類の歴史の上で、とんでもない重みを持って来るのです。 8年前アメリカ連邦議会に、犯罪を減らすため母子家庭から子供を取りあげ孤児院で育てよう、という法案が提出されたことがあります。その法案に賛成して当時の下院議長が「24時間の保育所と考えればいい」と言ったのを私は忘れません。子育ての問題、保育のあり方を、「人類の問題」として考えなければ、日本も、またとんでもない過ちを冒すことになります。 人間たちが、「子育て」を幸福観の基盤にしていれば、幸福を探すうちに、自然に、秩序やモラルが生まれます。ほとんどの親たちが子育てを体験していれば、社会の秩序やモラルは自然に保たれます。 私は、教育における抽象的な自由論や、絆を忘れた欧米流の福祉論を耳にするとき、哲学者シェリングの言葉を思い出します。 「自然は目に見える精神で、精神は目に見えない自然だ。なぜなら自然のいたるところには、秩序をつくりだそうとする精神が感じられるからだ。」 自然界の秩序、これを保つために保育者たちが心を一つにすることが大切です。 (父母用) 子育てに正解はありません。色々な文化に色々な子育てがあって、家庭ごとに違って良いのが子育てです。親たちが自分の趣味、都合にあわせて子育てを考えればいいのです。それを考える時、親が親らしくなってゆくのです。 子育て論が氾濫しています。しかし、むしろ子育てに何か正解があるのではないか、と思うあまり、親たちが必要以上に悩むこと、自信を失い不安になること、不安のあまり人任せにしようとすること、が一番困るのです。人間が何万年もやってきた子育てが、なぜいま先進国社会で揺らいでいるのでしょう。子育てが幸福の基盤になっていた時代に、親達は何を基準に子育てをしていたのでしょうか。 幼児という絶対的弱者とつきあうことによって、人間はその善性を引き出され、優しさを身につけます。人間性とは、実は幼児たちがつくり出すものなのです。競争に基づかない幸福観、自分の自由を犠牲にする幸福感を子育てから学んで親が親らしくなっていく、このプロセスを親たちから取り上げてはなりません。 社会の中で、子どもたちがいい子ども時代を送れるように考えましょう。なぜなら、親心を引き出してくれるのは、子どもたちで、その人たちを傷つけることは、親心の育まれる機会を失うことですから。親心に代われるものはないのです。 (幼保小連携して親心を育てる) いま、子供たちを囲む様々な問題の根底に、「親心」が育たなくなってきた、ということがあります。幼稚園o保育園、学校の普及により、親が子供たちと過ごす時間が不自然に減って、子育てに自信を持てずに迷い、子育てを幼保小に依存したがる親たちが増えているのです。幼保小に子育てをお願いし、感謝しつつ頼るならまだしも、それを当然の権利のように言う親が現れてくると、親心という感謝と祈りの心が、いかに現代社会で育ちにくくなってきたか、幼保小が親心の喪失にどれだけ手を貸してしまったか、が見えてきます。 子育ては、子供を育てる以上に、それをすることによって親たちが育ってゆく、親心が社会に満ちてゆくことが大切だったのです。そして、この親心という弱者に優しい、忍耐力のある心が人間社会に絆をつくり、モラルや秩序を生み出してきたのです。幼児の誕生を祝い、抱き、言葉の通じない0歳児とのコミュニケーションを通して忍耐力をつけ、思うようにはならない子育てに一喜一憂しながら親心が育ってゆく。その本来の姿を、幼保小が連携して、一つの流れの中で再現することが出来たら、と思います。幼保小が、一致団結して意識的に親心を育てる、親心を耕しなおす方向へ動くことが出来たら、いまある様々な問題をその原点から解決することが出来るはずです。 学校が健全に存在するための土台になるのは、教師の精神的健康です。それを守るのは「親たちの感謝の気持ち」です。保育園や幼稚園が、保育の中に親を引き入れることで、まずそこを耕す。年に一日保育士体験をするだけで、親たちが保育士に感謝するようになります。保護者会の出席率が9割を超えます。そして、親たちが親心の絆を「子供を眺めながら」深めることで、地理的には失われてしまった「地域の絆」を、「親同士」という次元で復活させることは可能です。 子供たちが安心して育ってゆくための大切な条件が、親と保育者と教師の「信頼関係」であることを忘れてはなりません。「子供をどう育てるか」ではなく、育てる側の「信頼関係がどう育つか」が、「子育ての存在意義で」であることをしっかり心にとめて、幼保小の連携を試行錯誤すれば、必ず教育・保育機関の人類の進化における大切な役割が見えてくると思います。 演題の例。「なぜ宇宙は人間に0歳児を与えたか」「21世紀の子育て」「一日保育士体験で親心を育てる」「園で親心が育てるために」「園と家庭の心が一つになって感謝が生まれる」「新しい保育指針について」 講演依頼はchokoko@aol.comまで、どうぞ。 |
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